2010年08月22日

暑い夏の日に思う「命の重さ」

この時期になると「戦争や終戦」の話がテレビや新聞だけでなく、出版業界を挙げて
の露出が多い時期にあたります。
私自身は、この手の話題は、昭和史の教育をきちんと受けていないということもあって
どちかというと「避ける」という態度で、あまり意見は言わないようにしております。

これは無関心ということではなく、”決して””絶対に””二度と”起って欲しくない
ということは重々分かっていることであり、殊更に強調する必要性が何処にあるのかが
よく分からなかったためでもあります。

ただ今年は、自分自身が不惑の年を迎える事もあり、じっくり向き合おうという意識が
突然芽生えまして、「戦争や終戦」に関係のある本を何冊か読んで考えてみました。

その結果、思うこととして、いまの時代に生きる我々は、余りにも無知でありはしない
かということです。それは、良い意味でも悪意味でもあるのですが・・

命の重さは、現代のほうが遥かに重く、そして何より尊くなった。権利も自由もある。
そんなことは、この国に生きる人にとっては、重々承知で当たり前すぎること。


だからこそ、人はそれを平和と呼ぶのでしょうが・・・

戦争は遠い昔のことでなく、ついこの間(終戦1945年とうことは65年前)迄あったこと。
それまでは、「帝国主義」という、いまとは違う国家体制であったのもとにあったこと。
国のために敵の人を殺し、また自刃して命を絶った人達がいたこと。
思想に共感して、或いは戦うことが好きで命を掛けた人もいたこと。
死にたくないのに、戦争に巻き込まれて落とされた命もあったこと。

いまの時代に、戦争なんて起こるわけ無いって、私もそう思います。

でも、戦争は、普通の人々に、突然に負いかぶさってくるものなのかもしれません。
予兆に気いていても、どうすることもできなかったという証言もあります。

なぜに、先の戦争が始まったのか?とうことを追っていくうちに、この国が、いまも
なにひとつ変わっていないということに驚愕しつつ。
いたるところで見られる「平和ボケ」にもはや驚きもしない自分を「叱咤」しながら、
何をもって生きることが=命を大切にすることなのかを探求し、実行していくことが
いまのわれわれにとっての大きな課題であると思った次第です。




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2010年07月11日

介護保険制度施行から10年D

福祉用具の安全性を考えるネットワークからのお知らせ

介護保険制度を福祉用具から考えると言うことで、4週連続でお伝えしてきました。
過去の4回については、どちらかというと供給側(事業者側)の目線で書きましたので、
今回からは、利用する側の目線にて、核心的なテーマを取り上げました。

◎福祉用具を選定する上でのポイント

丁度(表現は変ですが)、私自身も現在、肉親におきまして要介護者が複数名
おります。その経験値と利用側の論理、理想としたい像、そして供給者論理を
あわせ、お伝えしたいと思います。

まずは、最初に用具ありきではなく、”ヒト”ありきです。
この簡単なことが、案外蚊帳の外になって、問題の原因になることがあります。
最重要課題となります。以下が、少々堅苦しいですが、考え得るポイントを挙
げさせていただきました。

利用者の状況を把握すること

@ 本人の残存能力(ADLレベル)

A 年 齢 ・ 性 別

B 体 格 ・ 体 型

C 疾患の特長

D 生活習慣へのこだわり

E 改善意欲

F 介護力・介護技術(介護者が使用できるかという観点から)

G 居住環境(生活・移動・使用スペース他)

H 福祉用具の使用状況

I 経済的状況・制度利用

J 道路事情・地域環境(交通状況)

K 関係機関との連携


この基本的な状況を踏まえながら、本来の福祉用具あるいは、サービスを導入
する目的を明確にすることが大切なのですが、家族の立場からすると、そんな
悠長な余裕はなく、できるかぎり簡易に、そして経済的に済ませたいという意思
がどうしても働きます。

☆本人の自立範囲を拡大させるのか?☆介護者の負担を軽減するのか?といった
ことは、あくまでも形式的で机上の空論とまではいかないにしても、その類の話
になってしまいます。利用する人およびその家族の思い(考え)からいうと、
結構下記の3つが大事なポイントであるように思われます。

@ 何を改善させたいのか

A 何を安全にしたいのか

B 何を便利にしたいのか 


そして、ようやく福祉用具にはどんなものがあって、いくらで、どこまで役に立つのか
というところへ辿りつきます。

そして、利用する側からみたときに、今度はその用具をどこで調達するのか?
という少々ストレス度の高い検討に入ることとなります。その話については、
今回、かなり長文になりましたので、次回にてお伝えします。

◆2010年07月03日介護保険制度施行から10年C 福祉用具に携わる者としての役割

◆2010年06月27日介護保険制度施行から10年B 福祉用具に携わる者としての役割

◆2010年06月20日介護保険制度施行から10年A 福祉用具とは

◆2010年06月13日介護保険制度施行から10年@ 福祉用具とは
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2010年07月04日

介護保険制度施行から10年C 福祉用具に携わる者としての役割

福祉用具の安全性を考えるネットワークからのお知らせ

先週に引き続き、「 福祉用具に携わる者としての役割」とは何かについて考
えてみたいと思います。

2. より良い福祉用具の普及実現
利用者や家族と直接、接触する事が多い福祉従事者においては、その接触をして
いる人々から様々な情報を受け取りやすい位置にいると思います。

ここでの情報とは、ニーズ・クレームであったり、時にはアイデアや工夫・知恵
であったりします。
これらの情報を集約し、他の利用者にも提供することにより、多くの同じ悩みを
持つ人々の肉体的・精神的疲労が軽減され役立つこともあると思うのです。福祉
用具だけでは補えない「心」の部分の支援も可能となる場合もあると思います。


情報の受発信については、利用者と供給サイドとの間に入り、どちらもが伝え
きれない部分を掘り起こしたり、吸収したりして双方にフィードバックしてい
くことが、福祉従事者においての、大きな存在価値であるように思います。

そして何より、「 福祉用具に携わる者」としては、利用者や家族にとって最適
な福祉用具の選定を行うことは最も基本的且つ、重要なことである。と言い切り
たいところです。

実際に効果をあげて利用者に喜ばれている商品、完成度が高く安心して使用でき
る商品等、評価の高い商品の把握。そして、その反対にクレームが多く危険な商
品の情報までを、きちんと分かっている事業者を選定することが利用する側にと
っても、おおいに生活にかかわってくる問題であると思われるのです。


幸いなことに、いまのところ福祉用具業界では、悪質なビジネスが横行している
わけではありません。かと言って、健全なる業界であるかというと、安全に対す
る認識(特に、個人や個企業における意識)については、他業界に比してみると
そのレベルは決して高くないように思います。

福祉用具=商品とはいえ、ただのモノ売りではありません。介護保険サービスに
ついて言えば、唯一「人」によるサービスではなく、モノのやりとりに関して保
険適用される、責任ある仕事です。そういった意味では、次の改正までには、各
自、その役割を果たしていけるように再設計されるべきだと考えています。


◆2010年06月27日介護保険制度施行から10年B 福祉用具に携わる者としての役割

◆2010年06月20日介護保険制度施行から10年A 福祉用具とは

◆2010年06月13日介護保険制度施行から10年@ 福祉用具とは
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2010年06月27日

介護保険制度施行から10年B 福祉用具に携わる者としての役割

福祉用具の安全性を考えるネットワークからのお知らせ

◎「 福祉用具に携わる者としての役割」とは何かについて考えてみたいと思います。

模範的な回答は、「自立支援と介助者の負担軽減」であるかもしれませんが、
多かれ少なかれ、福祉用具はそのどちらかの目的で導入が為されていると思い
ますので、今回はあくまでも私的なところでの愚見を述べさせて頂きます。

1. 利用者の視点に立つ
福祉用具に携わる者の役割として、一番重要なことは利用する人にとって役に立つとい
うことであると思うのですが・・・。
ひとりひとり異なる様々な要望や期待に対して、どのように対応し顧客満足を提供でき
るかが即ち、社会的に存在価値があるかどうかということに繋がると思うのです。
当然のことですが、高齢者や障害者といった社会的な弱者と呼ばれる人達を対象と
する業界に携わる者が、担っている役割・意義・責任は極めて大きいですよね。
最近、医療や福祉業界でも顧客満足度という言葉がようやく聞かれるようになり
ましたが、まだまだ他業種と比して未発達であり遅れているのが現状であり、
喫緊の課題でもあります。

@消費者の福祉用具供給者に対する期待とは・・
少し古い資料になりますが、通産省の福祉用具産業懇談会の福祉用具政策による
と、一般の消費者業者に対して求めているのは以下のことと報告しています。
・ 適正価格での供給。
・ 試用や試着できたり試供品配布により、消費者本人が納得して購入できる
・ 商品配送や機器の設置や定期点検等のアフターサービスの良さ。
・ 福祉用具に精通する専門家の存在。
・ 気軽に相談できる雰囲気、詳しい説明、訪問相談などのサービスの良さ。

ごくごく、当たり前のことではありますが、これがなかなか継続的に、日常的に
となるとかなり難しいのかもしれません。まさに「言うは易く行うは難し」ですね。
そこで、もう少しお客様の言葉にしてみるともっと身近になるのではと思って下記に
まとめました。


A顧客価値とは・・・
・一箇所で全て賄いたい。 ・クレーム、意見が言いやすい。
・迅速かつ正確である。・親しみやすい、親切で安心。
・アフターサービスが充実している。・きめ細やかな対応、配慮。
・正確な情報が豊富にある。・専門知識があり信頼できる。
・迅速かつ正確である。 ・対話する機会が多い。
・適正な価格。(安すぎず、高すぎず)
・プライバシー保護への配慮。

余計に煩雑になってしまったかもしれません。
ただ私も含めて皆、顧客の立場となると自分本位になります。
お金を払うのだから、対価に見合ったところを選択したいのは当たり前という立
場に立ってしまのではないでしょうか。そして、同時に冷静なところもあり、過
な価格やサービスにも案外、敏感で及び腰になったりもします。


留意すべきこととして、利用者の要望通りに対応したつもりでもクレームが発生
することが度々発生してしまいますよね。

最終的には、勿論利用者の判断が優先すると思いますが、それまでの過程におい
ては、やはり顧客は専門家としての意見と、解消すべき問題が何なのかのプロな
らではの見識や蓄積してきたノウハウを求めようとします。

あらゆる観点から、その人のために役立つこと、生活の質が向上することを一生
懸命に考えることが重要な、本当責任ある仕事ですよね。


◆2010年06月20日介護保険制度施行から10年A 福祉用具とは

◆2010年06月13日介護保険制度施行から10年@ 福祉用具とは
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2010年06月20日

介護保険制度施行から10年A 福祉用具とは

福祉用具の安全性を考えるネットワークからのお知らせ

さて、先週の続きです。
バッド(下向き矢印)先週の記事を未だ読んでおられない方はこちらから
6月13日 介護保険制度施行から10年@福祉用具とは

「良い貸与事業者」を紹介して欲しいとの依頼ということで、その時に
出された条件というのがありました。ずばり下記4項目です。
@価格は、安いこと(具体的に車いすは2,500円〜)
A対応が早いこと
B福祉用具の知識があること
C対象者に応じて用具を代えることができる
(例えば、床ずれ予防を週単位で利用者の状況を見て用具提案ができる)

@Aは、分かります。そういう事業者は山ほどありますので、いくらでもご紹介
できます。ただ、BCを兼ねてくると紹介できる事業者は限られます。
それどころか、真剣に探さないと存在していない可能性もあります。

この10年の介護保険は、誤解を恐れずに言えば、福祉用具の知識や経験が少なく
っても「価格」「スピード」があれば、ケアマネージャーにとっては重宝であった
のか、貸与事業者としては地域において残る事ができましたし、現在も進行形の
必須ビジネスモデルといっても良いかと思います。

この10年で誰でも対応ができるようなモデルにすることが、供給サイドでは重視
され、効率化されてきました。一方においてBCができる専門的な人は仕事に興味を
見出せずに取り残される時代になってしまいつつあります。

10年前に、福祉用具と利用者とのミスマッチ(不適合)を防ぐために、そのミス
マッチの原因として下記のような事項を挙げました。
@ 利用者本人が選択したり、決定することができない。(寝たきり・痴呆症の場合等)
A 利用者が費用負担者でない。(家族が負担する場合が多い)
B 専門職の相談・アドバイスを受けずにまたは、専門職員が少なく、相談をうけられなくて利用
者が自分で選択した場合。
C 専門相談員が利用者の ADL(日常生活自立度)を確認・把握できない場合。
D 専門相談員自身に知識がない場合。
E 利用者のADLや身体機能の変化が著しい場合に、症状の予測ができず現状チェックで購入
した場合。
F 用具の情報が正確に伝わらず、正しい使い方がなされていない場合。
G カタログ・パンフレット情報では用具の機能や用途を理解できない。
H 新製品の発売も多く、供給側が個々の商品を理解するのに時間がかかる。
I 展示場が少なく、商品を見たり試したりできない。
J メーカー側の福祉用具に対する認識不足、品質管理の甘さ。


何が言いたいのかというと、「質」が落ちているのでは?ということです。

福祉用具は、この10年でずば抜けて良くなった。
商品と呼べるところまでは、随分成長したのかと思います。
それに比べ、その供給をする人たちの質はどうか?
私には、10年前のほうが、現在よりもひょっとすると高かったのでは?と
思えてならないのです。
それは福祉的な考え(福祉的マインド)のことを言っているのでは決してありません。
ビジネスとして考えて、「質」が欠落している。
研修やランキングテストとは別次元であり、私はこの問題は、殊のほか深刻であ
ると思っています。

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2010年06月13日

介護保険制度施行から10年@ 福祉用具とは

福祉用具の安全性を考えるネットワークからのお知らせ

今年は、介護保険制度が施行されて10年目にあたります。
福祉用具の業界においても、措置とも言われた給付制度から”貸与”を中心と
した保険制度へと、まさに行政の懐事情に左右されつつ、何とか10年が経過
してきたように思われます。


ここで、私の拙い経験(約15年と年数だけはある)も付加しながら、福祉用具という
ものをもう一度見直して、次の10年へと活かしていければと思います。

まずは、福祉用具という定義についてでありますが、当然ながらこれについては
何ら変わるものではありません。念のために復習です。バッド(下向き矢印)

福祉用具の定義
福祉用具法の第二条には「心身の機能が低下し、日常生活を営むのに支障のある高齢
者または心身障害者の日常生活上の便宜を図るための用具及びこれらの者の機能訓練
のための用具ならびに補装具をいう」と定義されています。

そして、6月8日のブログにてもお知らせしましたが、福祉用具の範囲の考え方
としては、以下のようになっております。
▼福祉用具の範囲の考え方(介護保険)
福祉用具の基本的概念
@ 自立促進目的の明確性
・ 対象としては、明確に要介護者等の自立促進を目的として作られ提供されるものを
前提とすることが、介護保険において給付対象に位置付ける趣旨に合致。
・ 「自立」の概念は「自分で動作ができるようになる」という身体的自立ととらえる。
A 介護の軽減
・ 高齢者の心身の状態に起因する窮状改善の観点から、自立に関わる「介護の軽減」
が含まれると解する。

「介護保険制度における福祉用具の範囲の考え方」

ここまでが、通常に解釈されている厚生労働省管轄の介護保険制度下における
福祉用具の定義です。
そして、これからが私どものネットワークにてもう少し具体的に「福祉用具」
を分解した、少しくだけた定義です。(あくまでも私見ですので)


福祉用具とは
☆本人および家族の不便さを解消し、安全性を確保するもの
☆効果が目に見えるもの
☆限定された目的を果たすもの。(万能商品ではない)
☆誰にでも、どこででも使えるものではないもの。
☆同じ商品であっても使用する人によって効果が異なるもの。
(使えない場合もある)
☆有効に使うためには、知識・技術を要するもの。


さて、そして実際における現状は如何なものなのでしょうか?

福祉用具専門相談員が、その選定にあたりますが、提案どおりに選定ができて
いるかというと、どうやら実際は理想通りにはいっていないようで。

先日、あるケアマネージャーさんから「良い貸与事業者」を紹介して欲しいと
の依頼がありました。
その依頼というのが,結構いまさら的でもあり驚いた次第ですが、
長くなってしまいましたので、この続きは来週にお知らせします。

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2010年06月06日

ipad(apple)はバリアフリー?

マスコミの報道は、一斉にiPadのことで持ちきり!
あらゆる業界が、こぞって連動して持ち上げる事に必至にも見えます。

例えば、駅の書店ではバックナンバーながら下記の雑誌が山積みに。
そういう私も、ついつい気になって買ってしまいました。

週刊ダイヤモンド2010年5月15日号アップル丸かじり
b100515.jpg
その見出しが、けっこう刺激的で惹かれてしまいます。
モンスターマシン iPad襲来 ライフスタイル、ビジネスも一変
Column iPadで見えてくる電子通販・雑誌の未来
iPadが侵食する六つの市場


iPhoneもiPodも、使いやすく、楽しく、心地よい。
iPadについても、おそらくユーザーの立場でより使いやすく設計されている
と思います。

そして、私がこの企業に期待するのは、
高齢者にとっても、子供にとっても、障害のある方にとっても、簡単に使う
ことのできる商品をどんどんと世の中に提供して欲しいということです。

残念ながら、現在の日本の企業にそれを期待するのは、もう少し世代交代が
進まないと難しい気がしますので、それまではこういう良い意味でクレイジー
な企業に思いを寄せるしかないのです・・・


崇高なる理念。挫折の日々。そして実行力。1oにこだわる顧客志向。
どれをとっても、いまの日本には見あたらないような気がします。

iPad 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

アップル インコーポレイテッド 出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

福祉用具の安全性を考えるネットワーク発
タグ:apple iPAD
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2010年05月30日

ひとつのものに狂えば、いつか必ず答えに巡り合う 木村秋則さんに学ぶA

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発

2度目のリンゴの話です。

奇跡のリンゴ 「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録
著者:石川拓治
「NHKプロフェッショナル仕事の流儀」制作班・監修
1,365円 (本体価格 1,300円)
出版:幻冬社 2008/07/23
book01.gif
こちらのほうが先に出版されているらしいのですが、私の場合は逆で本
人の書いたほうを読んだ後に本書を読みました。
本人の書いた「リンゴが教えてくれたこと」のことは、下記当ブログ記事4月
18日に書いています。

2010年04月18日イメージだけで決めつけない 木村秋則さんに学ぶ

2006年に放送された、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀 - 農家・木村秋則」
が書籍となっています。

著者は違えど木村さんの物語はひとつでその事実については同じでありまして、
2度も驚くことはなかったのですが、2度も感心しました!
偉いと思い、真似できない!と思いました。圧倒されました。

仕事にせよ、人生にせよ”自分の流儀”はしっかりと持っていたい!
持っていたいという願望があるということは、現在は持っていないということ
なのか、気づいていないということなのか?回答出ずですが。


本人からの珠玉のような言葉がいつまでも残っているので紹介しておきます。
「バカになるって、やってみればわかると思うけど、そんなに簡単なことではないんだよ。
だけどさ、死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってみたらいい。
同じ事を考えた先輩として、ひとつだけわかったことがある。
ひとつのものに狂えば、いつか必ず答えに巡り合うことができるんだよ、とな」

木村秋則オフィシャルHP

タグ:木村秋則
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2010年05月23日

故きを温ねてみるA〜ルネサンス篇

「ルネサンスとは何であったのか」に対する答えが、「見たい、知りたい、わかり
たいという欲望の爆発」であるということが、素直にお腹に落ちました。
疑うこと、疑問をもつこと、なぜ?と思う事事態がルネサンス精神があるということ。
そして、この"ルネサンス精神"と「筆写本から印刷本へと変わったこと」が相俟って
知識が聖職者の独占であった時代は終焉していきました。

何やら、知識が特定の専門家のものであった時代から一般大衆のものへと移っ
ている最中の現代に似通うところがあるように思われてなりません。


レオナルドやミケランジェロの天才をはじめ、数多の芸術家や思想家を輩出します。
そこへ大航海時代や宗教改革、反動宗教改革が絡まった、壮大なる絵巻
は、現代から見ても豪華絢爛で眩しいばかりです。

「見たい、知りたい、わかりたいと思うからこそ見えてくる(素晴らしさに目覚める)」
は、当たり前といえば、それまでですが、蓋し名言でもあるかと・・・

我々は、ともすると「見たくない、知りたくない、わかりたくない」
或いは、「聞きたくない、やりたくない、面倒くさい」が口ぐせのよう
になり、そのような行動にもなっているように思います。

東洋と西洋は、もともと人種も違えば文明も違うのでしょうが、次の文を読むと
そうでもなさそうで、本書の中では一番印象深く残りました。

宗教改革や反動宗教改革も所詮はキリスト教徒でない人には「関係ない」といえるが、
ルネサンスは、ルネサンスで打ち上げられた精神はキリスト教以外の文明圏に属
する人々にとっても「関係あること」で、それを実証するのが日本語の「心眼」
や「克己」である。


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ルネサンスとは何であったのか
著者:塩野七生
出版:新潮文庫


福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発
タグ:ルネサンス
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2010年05月16日

がんばっても外部要因が悪かったら思ったとおりの結果が出せない

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発

「がんばっても外部要因が悪かったら思ったとおりの結果が出せない」

いきなり最初から、結論めいたフレーズで始まりましたが、これは彼の有名な
ハーバードビジネススクールでの研究結果だそうです。

もう少し詳しく述べますと、「利益の源泉は何か」ということを調べた結果、
その46%がマクロ経済環境・消費者動向・規制・為替・原油・コスト・他
の「外部要因」に起因する。即ち自社では、どうにもできないことに半分は
左右すると・・・

そして、残り54%が内部要因で、そのまた内訳を下記のように報告しています。
38%「自社の強み」 理念・ビジョン 戦略計画・人財⇒『利益』
16%「事業領域」 市場性(規模・成長性)・収益性


嘘か誠かは別として、冒頭のショッキングなところを読んでしまったの
が、引き金?となってしまい
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経営の教科書(著者:新 将命 出版:ダイヤモンド社)なる本を読みました。

上記のような厳しい環境だからこそ、語れる夢があるかとして、「理念・ビジ
ョン」と「情熱」を大きく掲げて、その達成の仕方についても例えば、
目標=「願望+時限設定(いつまでに)+行動計画(どうやってやるか)という
ような具合に、提示しながら続いていきます。

本書を読む人は、これから社長になろうとする人のほうが多いのではないかと思います。
まさに経営そのものを、真剣に且つ丁寧に教えてくれているように感じます。

読み込めば読むほどに、そして実践しながら読み込むほどに勇気付けられる
本でもあると思います。だから売れているというわけで納得の一冊です。

例によってノートしたところですバッド(下向き矢印)

心の強さをもたらしてくれるもの(強靭さを保つ5つの方法)
@「夢」描く
A「失敗」という言葉を追放する
  「これは失敗ではなく挫折である。春の来ない冬はない」
B勝海舟『氷川情話』を心の支えとする
  自分を支えてくれる本を持つ
C命まではとられないと考える


「何かをやって良い結果を出したいと思うなら、
物事はすべからく”FUN"で考えなければならない。」


苦境のたびに立ち止まり、涙をながしていられるほど人生は長くない。
しんどいときであっても、ここをうまく乗り切ればよいだけの話。
大なり小なり日々起きる問題に過度に反応することは、損以外の何物でもない。


すぐれたビジネスマンに見られる最も共通的な特徴は、日々の自己点検
を怠らない人であるということである。

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2010年05月09日

故きを温ねてみる〜新しきを知りたくて

少し前の本を読んでみると・・・。 そうです。
いまでは古典(スタンダード)のカテゴリーに分類されている著者の作
品に触れてみると・・・、今更ながら驚くことがあります。

全然、旧くない!(字体等は別です)
感覚が普遍的であり、現代に通じるもの(それが日本人的情緒なのか気質なのか
はたまた感性なのか)を感じます。


例えば・・・
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芥川龍之介は、典籍や伝説に典拠を求めて歴史的事象に独自の新しい解釈を
与えて、現代の我々にまでも普遍的なテーマを提示してきます。
少し屈折した角度で!

夏目漱石は、いまから遙か1世紀(100年)前に書かれているにも拘わらず、
登場人物の心情や心の動きに共感できる物語を抜群のリズムで語ります。

何と新鮮なことなのでしょうか。不思議に新しく感じることさえもあります。
この100年の間に、取り返しのつかない戦争があり、そして負け、国家体制が
大きく変わった筈であるのに。
また、文化的にも情報的にも、かなり進化を遂げてきた筈であるのに。

文豪と呼ばれる作家は、不変なる物、不易なる物を自然と提示しているようで、
ここが、いまでも参考になるテーマの扱い方ではないかと思うのです。

一作品ごとに、自分の命を削りながら、後世に自分を残したと言えなくもない。

そして、ここが凄いと思うのですが、ひとつの作品だけで終わらない。
決して点では終わらず、線なり面へと拡がりをもたらせてくれる。
日々の殺風景な心象風景に色や、風を感じさせてくれる何かがあるよう
に思われます。


何より、情緒深くなります。そして情操が豊かになります。

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2010年05月02日

プロデュースとは何なのか?を考える

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワークからのNEWS

仕事においてプロデュースできる喜びというのは、能動的な証であると思います。
何かを産み出す。そして、それが社会の役に立つ。人の役に立つ。
決して、偽善ではなく心から自然にそう思うようになってきました。

しかしながら、プロデュースという仕事の単独での確立。そのこと自体への理解
は全く進んでいないのが現状で、歯痒い経験を少なからずされている人も多いの
ではないかと思います。

そんな方に、またプロデュースという言葉に興味ある方に、この1冊はお薦め!
という本を見つけました。

プロデュース能力 ビジョンを形にする問題解決の思考と行動
著者:佐々木 直彦
価格: ¥ 1,680 (税込) 
出版:日本能率協会マネジメントセンター
120-1733A.jpg
プロデュース能力とは、一つのビジョンのもとに、人々の力を借りて
「新しい何か」を創りだし、現状を変える能力のこと。(P16)


プロデュースという仕事を解体して、そしてひとつひとつをわかりやすく
見せることにより、組立て方、捉え方を、しっかりと提示しています。
また、プロデュースとともに、ビジョンについてもはっきりと何であるかを語
っているところも信頼のおけるところで、ビジネスノウハウ本多くあれど、余
りこういう本に出会う事は少ないので貴重と言えるのではないでしょうか。

ビジョンとは(P200)
一つは「何かを成し遂げたい」「誰かのようになりたい」という前向きな夢や憧れ
一つは「こんな状況はイヤだ」「何とか脱却せなば」という現状に対するアンチテーゼ


そして、具体的な方法として小さな行動と、全体的な(大きな)動きを提示しています。

▼小さな行動
1.生の情報を収集する
2.支援者・共感者をつくる
3.より良い未来仮説をつくる
4.自分のモチベーションを高める


▼全体的な(大きな)動き
1.ビジョンを設定する
2.戦略を提示する
3.チームを創造する
4.ネットワークする
5.環境を最適化する
6.プロモーションする
7.成果を共有する


目次紹介

第1章 プロデュースとは何か
プロデュースとは プロデュースの広がり プロデュースが可能にする問題解決
第2章 プロデュース思考
実現する夢の描き方 プロデュース思考の特徴 未来を拓く鍵
第3章 壁を越える行動
プロデューサーの小さな行動 実行チームをつくる
なぜ行動できないのか 変化はあるとき急速に起きる
第4章 ビジョナリー・リーダーシップ
ビジョナリー・リーダーシップとは何か ビジョンについて理解する
ビジョンの語り方 ビジョンはどこから生まれるか
第5章 「熱」と「ロジック」が推進力
プロデュース始動 熱が人を動かす 突破口を開くアイディアと戦略

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2010年04月25日

マネジメントについて

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワークからのNEWS

『マネジメント』について考える

マネジメントといえば、「MBA」に代表されるように限られたエリート層だけ
のモノ(勉強)というイメージが強く、程遠いものでしかありません。
マネージメント=管理。マネージャー=管理者みたいな冷たい感じしかしない
といったほうが良いかと思います。

これまでのビジネスモデルが通用する世界においては、学ぶ事が大好きな日本人
にとって、勉強の良き対象とはなり得たのでしょうが、今後においては何の役に
たつのか?また、どのように関わってくるのか?もっと大切なことは何か?の方
が、組織にとっても個人にとっても重要な課題となってくると思います。

そんなことを自身、1日1回は考えるようになってきている中で、少し面白い本と
出会いました。「財務3表一体理解法」で有名となった著者の本です。

悩めるマネジャーのためのマネジメント・バイブル 脱「MBA」の経営論
著者:國貞 克則
出版:東洋経済新報社

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著者自身が、MBAを取得して独立と、格好良く調子に乗っていたことや、挫折
の時代を経験していることも、より親近感があります。そして現実味があります。

P14には下記の件(くだり)があります。
マネジメントは決して管理することだけではありません。英語の”manage"が
本来意味するとこころは「管理」ではありません。〜(中略)〜”manage"と
いう言葉の本来的な意味は「どうにかこうにか何とかする」ということなのです。

この件(くだり)に、私は結構頷いてしまったのですが如何でしょう?

また、P261では「論理と直観」「理性と感性」という対語で戦略を語ります。

「人間の幸せがその根底にないビジネスは成功しない」と言い切る本書は、難解
な戦略論よりも、また所謂ビジネス本といわれるものを何冊も読むよりも身になる
ことと思います。そして、とにかくわかり易い。これも大事です。読者のことを
本当に思いながら、書かれた本であることがよく伝わってきます。
何より、こういう方が居ると言う事が励みになります。

財務3表一体理解法
著者:國貞 克則
出版:朝日新書
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2010年01月05日特別企画!MY BEST『新書』VOL.2國貞克則・月泉博・田
坂広志・小笹芳央・御立尚資・阪本啓之でも紹介しています。



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2010年04月18日

イメージだけで決めつけない 木村秋則さんに学ぶ

これは、もうビックリ!しました。

「イメージで決め付けてはいけない!」と分かっていたつもりが・・・
「上辺で判断することが、いかに危険であるか」ということも
重々、気をつけていたつもりだったのですが・・・

まだまだ自分の未熟さに反省しきりです。

リンゴが教えてくれたこと
著者:木村秋則
出版:日経プレミアシリーズ
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言葉で書くと”凄い”という一言への思いっきりの凝縮て済んでしまいそうですが、
「無農薬リンゴ家の、その壮絶なる道程」を自ら選択して実行。
そして、その道を極める途において、貧すれど然し屈せず、貪せず。
大いに注目して良い人かと思います。それは、まさに「実録」です。

後半には、「食の安全性」について、各地の心ある(志ある)方々との
取り組みも含めて紹介されています。

本書を一貫して貫くものは、月並みな言葉で例えると「自然との共生」
と「強情なまでの信念」ではないかと、勝手に納得してしまいましたが・・・
両方とも、いまの私たちに欠落していることで、どんなに学や教養のある人が
書いた本よりも、どんなに言葉が上手い人よりも、私の心に響くところ多く、
感銘を受けました。じんわりと深く学んだように思います。


この本を読むと、「自分で作物を作りたい」から、「自分で創らねば」
の思いがどんどん大きくなります。結構、そう思う人は多いのでは?
今後の日本再興のキーは、やはりに関連が大いにありそう?です。

常識を覆すこと=自然に近づく事
おかしいなと思って探し続けた回答は「自然」にあった。


蓋し明言ですね!


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2010年04月11日

難しそうなものから学ぶ 人間の建設(小林秀雄 岡潔)

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発

むつかしそうなものに挑んでみる。
少しでも、自分の幅を拡げてみたいという願望からか?
自分と異なるところに居る人と接してみる。
いままでは、避けていた類の本を読んでみる。

そんなことを考えていたら、これまた著名ですが、
とっつきにくい批評家と数学家の異質の組み合わせという
”我が目的”にピッタリの御誂え向きの本に出会いました。

著書:人間の建設 著者:小林秀雄 岡潔 出版:新潮文庫
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文学や、芸術・学問・アインシュタイン等々と話題は目まぐるしく変わりますが、
ともに「知」を大いに感じさせてくれる「昔の大人」です。
既に、故人ではありますが、いままで読まずにいたことが悔やまれました。

メモしたところを紹介しますとバッド(下向き矢印)

「無明」・・・人は自己中心的に知情意し、感覚し、行為する。その自己中心的
な広い意味の行為をしようとする本能を無明という。自己中心的に考えた自己
というもの、西洋ではそれを自我といっております。仏教では小我といいます
が、小我からくるものは醜悪さだけなんです。

「直観」・・・その感情の満足、不満足を直観といっているのでしょう。
それなしには情熱はもてないでしょう。人というのはそういう構造をもっている。

「科学」・・・科学は無我である、我をもっているのではないということを教
え込まないといかんわけです。 人の知情意し行為することから、そういう本
能的な生活感情を抜くというのが科学的なことなのですが・・・・・

本質は直観と情熱でしょう。

愛と信頼と向上する意志、大体その3つが人の中心になると思うのです。

「確信」・・・あなたは確信したことばかり書いていらっしゃいますね。自分の確信
したことしか文章にしていない。いまの学者は、確信したことなんかひとつも書き
ません。学説は書きますよ、知識は書きますよ、しかし私は人間として、人生を
こう渡っているということを書いている学者は実にまれなのです。

「不易」・・・芭蕉に「不易流行」という有名な言葉があります。
・・・(中略)・・詩人の直観なのですが、不易というのは動かな観念ではない。あ
なたのおっしゃる記憶の力に関して発言されているのではないかと思うのですね。

やはり、「食わず嫌い」はいけませんし、「難しそう」と感じることで
も、無心に向かい合うということが大切ですね。
薄い本ですが、厚みがあります。本物は!


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2010年04月04日

ベストセラー(日本辺境論)の内田樹さんから学ぶ

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発

ベストセラーだそうです。年末からずっと続いているようです。
自然と興味が湧きますよね。
著書:日本辺境論
著者:内田 樹 (うちだたつる) 
出版:新潮新書
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何故こういう小難しそうな新書がベストセラーになっているのか?を、突き詰
めて考えることにより「何かが」が見えてくるような気がしまして。

日本人とは何者か?
どうでも良いような、その答えを知りたいような・・・
著者は正面から答えています。
常にどこかに「世界の中心」を必要とする辺境の民、それが日本人だと。

「日本人も自尊心はあるけど、ある種の文化的劣等感がつねにつきまとい
「きょろきょろして新しい物を外に求める」態度こそは、まさしく日本人のふ
るまいの基本パターンです。それは国家レベル、個人でも変わらないとしています。
そして、国家像や国家戦略も「他国との比較でしか自国を語れない」と言い切ります。


「何が正しいのか」を論理的に判断することよりも、「誰と親しくすればよいのか」
を見極めるのに専ら知的資源が供給される。自分自身が正しい判断を下すよりも
「正しい判断を下すはずの人」を探りあて、その「身近」にあることを優先する。
>「絶対的価値体」があり、それにどうすれば近づき、どうずれば遠のくか、専ら
その距離の意識に基づいて志向と行動が決定されている。
そのような人間を「辺境人」と呼ぶそうです。

まさしく言い得て妙で、自分自身のことだと思われましたか?

さらに、P89では
後発者の立場から、効率よく先行の成功例を模倣するときには卓越した能力を
発揮するけれど、先行者の立場から他国を領導するとなると思考停止に陥る。
ほとんと脊椎反射的に思考が停止する。
「諸国の範となるような国」ではないということを知っている等々・・・

「学ぶ力」とは「先駆的に知る力」のことで、この力は資源の乏しい環境の中で
生き延びるために不可欠の能力であった。学ぶ力こそは辺境の伝統であり、日本
の最大の国力で、ほとんどそれだけが私たちの国を支えてきた。

国家論を述べているようで、=日本人としての個人論を語ることとなり、まさに
いま国家が進むべき姿に個人を重ねながら納得、安心をしたがっているのかな?と
普通に読んでも、真剣に読んでも、寝ながら読んでも、著者の主張に頷いたり
首を傾げたりしながら、思考できる書であるとの感想を持ちました。
「機」の思想も面白い視点であると思いました。


読みやすさで言うと私はこちらバッド(下向き矢印)がおススメです。
辺境ではなく中心の国(中華)である、中国について著者が大変分かりやすく語ります。
街場の中国論
著者:内田 樹 (うちだたつる) 発行:ミシマ社 定価:1680円(税込)
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※何が凄いかと言いますと・・・・
中国や外国等について、まったく何も知らない(または興味の無い)私みたいな
人種が読んでも、寝転びながらふつうに共感したり、そうかな?と思ったり、
知らないことも教えてもらったりできた数少ない書であったということです。


例えばで挙げていきますと、書中の中の下記の文にはふーんと頷くことばかりで・・・

P102
中華思想の華夷秩序からすると周縁にあたる「日本」は、オリジナルを作るので
はなく「付加価値の商売」である。
P188
(中国にとって)どっちつかずがリスクヘッジのひとつのかたちだということです。
「白黒をはっきりさせない」ことから白黒をはっきりさせる」ことよりも多くの
外交的ベネフィットが得られるなら、そのほうが外交政策として上等であるとい
うことです。でも、この平明な事実を認める知識人は日本にはほとんどいない。


内田樹『日本辺境論』新潮社

内田樹『街場の中国論』ミシマ社
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2010年03月28日

‘食堂かたつむり‘でちょっとホッとする

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発

著書:食堂かたつむり
著者:小川 糸
出版:ポプラ社
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なんとなく 手にとって
それとなく 読み始めて

いつになく 夢中になって
がらになく こころ動いて

いろいろなかたちの愛が
想いの籠ったもてなしで
 
それは たっぷりと 
切なく 懐かしく 愛しく
そして 悲しくも
しあわせになっていく 物語

おなかいっぱいになりました
「ごちそうさまでした」


番外編(チョコレートムーン)文中よりバッド(下向き矢印)
人は好きな人のそばにいられて、その人とささやかでも愛のこもった
おいしい食べ物が食べられれば、しあわせなのかもしれない。

そのふたつさえあれば、醜い争いもイジメも戦争も、起こらないかもしれない。

ポプラ社PRよりバッド(下向き矢印)

「食べる」ことは
   愛することであり、
   愛されることであり、
   つまり生きることなんだ
   って改めて教えられる
   素敵な物語でした。 ―――草野マサムネ(スピッツ)
---------------------------------------------------
   毎日口にするごはんに 
   こんな物語が
   詰まっているなんて
   気がつかなかった。
   これからは大きな声で
   「いただきます」と言いたい。―――岡野昭仁(ポルノグラフィティ)
-----------------------------------------------------------------

失ったもの:恋、家財道具一式、声
残ったもの:ぬか床
  ふるさとに戻り、メニューのない食堂をはじめた倫子。
  お客は一日一組だけ。
  そこでの出会いが、徐々にすべてを変えていく。

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2010年03月21日

わかりやすく伝えるということ 半藤一利さんから学ぶ

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発

「伝えるということ」が、これだけ情報が氾濫している世の中になると重要にな
ってくるのは当然で、またこの「伝えるということ」へのコンプレック
スを持つ人も多くなっています。

事実や本質を掴むことは、物の見方を変えることにより可能になること
も多いですが、他人にそれを伝えるとなると「さあ、どうか?」という
ことになってきます。


わかりやすく誘導してくれる人がいればなあ。
思っていることが簡単に伝わる本があればなあ。
もっとコミュニケーションを上手くとりたいなあ。ということで、
本を読まなくなったとさえれるこの世の中において、ビジネス関連
本だけは、氾濫気味に持てはやされているようです。
(実用性には乏しいようですが・・・・)


とにかく、わかりやすく伝えるということは簡単なようで難しい。
そう私も思いながら、どこかにそのヒントがないかなあと思っておりました処、
「伝えるということ」だけにとどまらず、更に上級である「難しいことを簡単に
して伝える」ということを今回ご紹介する著者の書籍によりで教えて貰いました。
あくまでも普段着で、表面だけでなく、その裏や側面や人間味も加味して・・・


「百聞は一見に如かず」と言いますが、
一読してみれば、自分の世界が拡がることもあります。
まさしく「無知」から「未知」へ、それが読書の醍醐味です。
(多読術〜知の編集 松岡正剛)

昭和史1926-1945
著者:半藤一利
出版社:平凡社
昭和史 戦後編1945-1989

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「昭和」という私に取っては余り興味のない、暗愚な時代を、こんなにも分りやすく
しかも恐らく正確に描いて伝えておられる方は他にはいないでしょう。

こんなに読みやすい昭和史は、ないでしょう。
そして、こんなに面白い昭和史は、ないのでしょう。
だから、あれだけ売れるんですね
まさしくご自身があとがきで書かれているように著者は、昭和史の語り部です。
(偏り部にならないようにとも書かれているそのセンスも大好きです。)
そう考えると日本人もまだまだ見込み有りますよね。


「漱石先生ぞな、もし」
著者:半藤一利
出版社:文春文庫
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漱石文学の手引き書みたいな感じになっています。こちらは、エッセイ風の語りが
軽快で、すらすらと読めていきます。
余りというか、全然本を読んできたいない私からすると、漱石文学=教科書に
出てきた明治古典文学というイメージが強過ぎたのですが、英国留学経験があ
りながら、英国を礼賛しないところに始まる、漱石の蘊蓄的なエピソードに引
き寄せられ、彼の著作を読みたくなっている自分が居るという不思議さを体験
できる本です。


こちらは、「難しい事を簡単に伝える」というよりは、
「あまり興味のない人に伝えて、その人に面白いと思ってもらう」ということ、
言い方を変えて云うと、「興味のない人に伝えて、その人の知的世界を拡げる」
ことが大変勉強になったところでります。

著者略歴:
1930年東京生、東京大学文学部卒。53年文芸春秋入社、「週刊文春」
「文藝春秋」各編集長、出版局長、専務取締役等歴任。
93年「漱石先生ぞな、もし」にて新田次郎文学賞、
98年「ノモンハンの夏」にて山本七平賞を受賞。
奥さんが、漱石の孫というのも、また面白いところです。

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2010年03月14日

世にも美しい日本語人門 安野光雄/藤原正彦

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワークからのNEWS

世にも美しい日本語人門 
著者:安野光雄/藤原正彦 出版社:ちくまプリマー新書 定価:798円(税込)
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2010年3月7日「世にも美しい数学人門 藤原正彦/小川洋子」でも紹介しましたが、
今回は、『数学』ではなく『日本語』です。

その上、画家の安野光雄さんと前回同様に藤原正彦さんという豪華な二人による著
となっています。蛇足的に言うと、この二人は師弟(小学校の先生と教え子)関係
にあるそうで不思議というか凄いというか面白いですね。

さて、安野光雄さんという画家は絵本作家としてもお馴染みで、私も、柄になく
『ABCの本』を初め何冊かをこれまで購入してきました。
多くの共感を呼ぶ感覚(センス)に溢れていて大好きです。心が動きます。
こんな感じの絵を書いておられます。
バッド(下向き矢印)文庫手帳(見た目は文庫で中味は手帳です。)
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さて、本書ですが目次は以下のとおりで、七五調のリズムから高度なユーモアまで、
幅広く自然なやりとりが軽妙で、すうっと心に入ってきます。
古典と呼ばれる文学作品や名文に親しむ事の大切さについて語られています。

第1章 読書ゼミのこと
第2章 国語教育の見直しを!
第3章 日本人特有のリズム
第4章 日本語は豊かな言語
第5章 小学唱歌と童謡のこと
第6章 文語体の力
第7章 ユーモアと空想


そもそも五七五は素数で、17も素数。五七五七七も31も素数であるという
ところからして、知的に”ぐいっと”引き寄せられますよね。

P11より
祖国がいかに経済的繁栄を続けても、いかに強力な軍隊を持っても、深い誇りとか
自信はそこから生まれはしない。世界もそんな国や国民には、嫉妬や恐れを抱いて
も決して尊敬はしない。深い誇りや自信は、祖国の生んだ文化や伝統、すなわち
普遍的価値から生まれる。文化には学問、芸術、そして文学などが含まれる。


本書中での主な推薦図書ですバッド(下向き矢印)

新渡戸稲造『武士道』、内村鑑三『代表的日本人』、岡倉天心『茶の本』
鈴木大拙『日本的霊性』、福沢諭吉『福翁自伝』、『学問のすすめ』
森鴎外『即興詩人』、久米邦武『特命全権大使米欧回覧実記』
宮本常一『忘れられた日本人』


そして、今日のブログで本当にお伝えしたかったのは
安野さんの「情緒的な絵」の美しさであり、素晴らしさです。

美を愛でて心を動かされ→喜び→豊かな心で生活をする
ということにつながっていくという信念のもとに−
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2010年03月07日

世にも美しい数学人門 藤原正彦/小川洋子

福祉用具(介護用品)の安全性を考えるネットワーク発

偏見や食わず嫌いは大損をするということがありますが、とは言え
自分を変えることは、なかなか難しいというのが正直なところかと・・・。exclamation
ですので変えるというよりは、少しづつでも自分の枠や領域を広げてい
けたら良いのではと思うようにしておりますが。

本日は、そういう想いを起こさせてくれた書を紹介させていただきます。


世にも美しい数学人門
著者:藤原正彦/小川洋子 出版社:ちくまプリマー新書 定価:798円(税込)
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数学者であり「国家の品格」(本書発刊時は未発刊)で一躍有名になった藤原正彦氏と
映画化されて話題になった「博士の愛した数式」を書いた作家小川洋子氏の対談本です。
「博士の愛した数式」を書くきっかけになったのが、藤原正彦氏の「天才の栄光と挫折」
辺りからきていることなど、飽きる事の無い興味深い話が随所に満載されています。

映画にもありましたが、「友愛数」「完全数」等に始まる美しい公式たちには
改めて脳を知的に刺激されました。
■「友愛数」とは・・・例えば220と284は友愛数⇒
220の自分自身を除いた約数(1,2,4,5,10,11,20,22,44,55,110)を全部足すと284になる。
また、284の自分自身を除いた約数(1,2,4,71,42)を全部足すと220になる。
この両者の関係を、「友愛数」と言います。

■「完全数」とは・・・
約数を全部足すと自分自身になるというもので、一番小さいものは「6」。
6の約数は、(1,2,3)で1+2+3=6 で、次は「28」約数(1,2,4,7,14)
3桁では「496」が、4桁では「8,128」がひとつづつあるとのことです。

そして、P38「天才数学者の生まれる条件」として
次の3つを挙げて、言い切っていたのも印象深く残りました。
@何かにひざまづく心を持っている。(神・自然・伝統に対してでもよいから)
A美の存在(子供のころから美しいものをみていないと不可能)
B精神性を尊ぶ(金銭欲・物欲ではなく、例えば文学・芸術・・・)


第1部 美しくなければ数学ではない
(恋する数学者たちの集中力 数学は役に立たないから素晴らしい
 俳句と日本人の美的感受性 永遠の真理のもつ美しさ
 天才数学者の生まれる条件 ほか)

第2部 神様が隠している美しい秩序
(三角数はエレガントな数字 数学は実験科学のようなもの
 幾何と代数の奇妙な関係について ヨーロッパ人とインド人の包容力
 素数=混沌のなかの美の秩序 ほか)


あとがきの著者ことばより
果たして人間は金儲けに成功し、健康で、安全で裕福な生活を送るだけで、
「この世に生まれてきてよかった」と心から思えるだろうか。
「生まれてきてよかった」と感じさせるものは美や感動をおいて他ないだろう。


ただ、有名とかベストセラー作家とか関係なしに、読めば読むほどに嵌ってしま
う何かを持っているなあと感じる作家です。

「祖国とは国語」(新潮文庫)も良かったです。
国家の品格の原型かと思わせる「国語教育絶対論」や「満州再訪記」で
は、著者の母と家族と共に生地である満州を訪問しての紀行文に満州の
歴史かつ戦争の記録を重ねての、感嘆すべき短編となっています。

「世にも美しい国語人門」という本も、ちくまプリマー新書 定価:798円(税込)
から出ています。画家の安野光雄氏との共著です。良かったです。

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